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謎の転校生あんぺあ!
ご好評(どこで)につき最後まで書いてみました。
ラノベ風に書いたのでラノベ風のタイトルつけてみました。

最近のラノベはやたらタイトル長かったりするので原点回帰で平仮名4文字。
ちなみに昔から今まで「○○の△△」って形式多いですよね。
あと最近は「俺」がタイトルに入ることも多いですよね。気のせいかもしれない。

ゆるゆる系の学園ラブコメをイメージして書いたのでせいぜいあざ笑ってやってください。
そんな鈴木の大発見だが、これといって役には立たなかった。
まずお互いが離れるというケースが皆無なのだ。結局珍しいだけで実用性はなさそうだった。

初夏を迎える5月の下旬。転校から約一週間が経過し、学校そのものに馴染んできた。
4日目から「お互い別の友人ができるかもしれない」と思い、それは共通点でない珍しいことじゃないかと
一人舞い上がっていたが、お互いとも委員長と副委員長以外まともに話せる奴はできなかった。

残念。

「・・・ついてこないでよ。」
「諦めろ。お前ももうわかってるだろ。 家は隣で考えも一緒なんだから」
下校時間。いつものように狙ってもいないし思ってもいないのに同じ時間に帰っている。
並列は嫌だということで俺はアイツの後ろを付いていく形となっている。
ちなみに明日は逆に俺が前を歩くことになっている。 全て鈴木の考えだ。
全てが重なるのなら、あらかじめ用意をしておけばいい。あいつはなんだかグイグイ来る。
まあそれはそれでこっちもかなり助かっている。今も珍しく会話が出来た。
間に誰かが入ってくれれば、普通の高校生となんら変わりない。ちょっと不思議なだけだ。
クラスの連中は「あんぺあ」とか意味不明なことを言っていたが、俺から言わせれば磁石に似ている。
俺もアイツもN極で、鈴木がS極。N極同士じゃ同じ力で反発するが、鈴木が間に入るとぴったりくっつく。
そんな風に鈴木が居ると、別に鈴木じゃなくてもいいが、S極が居れば俺らも普通に話せるのだ。

「気持ち悪い!もう先行く!」
多分明日は俺がそう思って走っていくのだろう。そう考えつつ角を曲がるちあちゃんを見送った。
「・・・まあ、俺もそっちだから走っても後ろをついていくのだが・・・」
ぴったり後ろをついて行くのは気持ち悪いが、俺が動くと向こうも動くのだ。仕方が無い。
ん、そういえば今は少し距離がある常態か。鈴木の発見も何か役に立つかもしれない。
というか、今俺はアイツが走ろうと思ったときに走ろうと思わなかった。
何か、何かいつもと違う気がする。 色々この現象についてわかってきたのかもしれない。
そんなちょっとした安堵と不安を抱きながら、さっき走っていった女子高生が曲がった角を同じ角度で曲がった。

「・・・え?」
角を曲がったら後は家まで一本道。坂を上ればすぐなので、少し時間に差があったとしても
チアキさんは前方を歩いているなり走っているなりしているはずだ。
だが、どこを見わたしてもアイツの姿は見えなかった。

異常だ。

非常事態だ。

そう思った。何故そう思ったかはわからない。
向こうの走力も中々のものだったのだから先に家へ帰っていると考えるのも妥当だ。
だが、何故か俺は今、アイツが家に居るという気がしなかった。
そして、異常であり、非常事態だと思った。
わけのわからないこんがらがった状況を、まず確認するたびに自宅へ急いだ。
その、その途中で、 アイツのと思われる制服のリボンを見つけた。

瞬間、何故か「やばい」と思った。

周りには人一人居ない。自分は安全で、危険なんてどこにもないのだ。
何故か、リボンを見つけたと同時に「やばい」と思ったのだ。
異常ではないのに「異常」だと思った。日常なのに「非常事態」だと思った。リボンを拾っただけなのに「やばい」と思った。
複雑に入り乱れた感情の中、鈴木の言葉を思い出した。
『同じことを考えている。同じことを思っているのなら、「するかも」と思ったことは相手もするに決まっているだろう。』
電撃的に、体に電気が流れたように、一つの答えが見えた。

「拉致・・・か?」



仮に、走っていったアイツが坂を登っているときに、車か何かで拉致をされたとする。
そのとき、当然アイツは「異常だ」「非常事態だ」と思っただろう。
アイツがそう思ったことを俺も思う。ゆえに、だからアイツは非常事態で異常なことに巻き込まれている。
そして「やばい」と俺が思ったときは、アイツも「やばい」と思っているのだろう。

「やばい、やばいやばいやばいやばい・・・!」
今の自分の気持ちはこんな感じだ。つまり、アイツも同じく潰されそうで泣きながらこんなことを思っている。

「まて、考えろ。どうする。どうすればいい・・・!」
一旦冷静に状況を確認する。そう俺が動いたので連れ去られたアイツも考えてるはずだ。
こんな時、鈴木が居れば的確にアドバイスをくれるだろうが、生憎連絡手段は持っていない。

「助けにいくしかねえだろ・・・!」
そう、思った。 自分はそう感じた。
だが、アイツはそう思う状況ではないのでどう思ったのか、それはわからない。
アイツが今、どこに居るのかもわかるわけがない。

しかし、アイツと俺とで、意思疎通しているのが本当なのだとしたら、
例えば、犯人がアジトに戻ったとき、アジトがどこのなんなのかが、アイツがわかりさえすれば、
俺にまた電撃が流れるように、その居場所を閃くかもしれない。
そしてその場所がわかったら、あとは全力でその場に向かえばいい。
連絡手段などはなかろうが、自分の感情こそがアイツとの連絡手段である。
そう信じる。そう信じた。   この時、アイツもそう信じていたらしい。

「来た!」
脳内に直接映し出されるような違和感と吐き気を共にし、アイツの居場所が分かった。
隣町の公園・・・何かの倉庫か・・・時計が一本・・・電灯が4つ、それぞれベンチにはさまれている。
後は、目標に向かって、走るのみ!
女子と同程度の走力で、俺は坂を駆け降りた。



やばい。やばいやばいやばいやばい
急がなくては 早く、早く走らないと やばい やばいやばい

今の感情。 この限り、焦っているし、今にも泣き崩れそうだが、命に別状は無い。
何かされたら痛いと思うかもしれない。痛覚まで共有しているかは把握していない。
が、今は、まだ犯人も誰かに追われてるとは思うまい。まだ猶予はあるのだ。
「くそ、走りすぎて気持ち悪い・・・」
ココ最近よく走っている。そのせいか、気持ち悪い。
いや、これは多分向こうが気持ち悪いと思っているのだろう。何かされたか、それとも雰囲気がか。
まだ、まだだ。まだ距離がある。相変わらず時間の進行スピードは何故こうも速いのか。
早く、早く走らねば。アイツのことが心配でしょうがない。
走れメロスのような状況だ。お互い信じあい、友のために走り、友のために待つ。
俺が走っている間、きっとアイツも待つことを考えていてくれるに違いない。
俺が「もうダメだ」と思ったら向こうも諦めるに違いない。

そうは、させない。

運命の神が、俺らの運命をねじまげ、ここで命を絶ったりするようなことをしようとするならば
俺は神を呪い殺し、神の嫌がらせを受けたアイツを救ってみせる。
運命なんて委ねられてたまるか。俺は俺の道を、俺は俺の思ったことをやっている。
決して、神だとか、アイツが思っているからとかではない。俺の思ったことをやっているだけだ。

―着いた。

ここまで来るのに俺の心はくじけなかった。やばいとは思ったが、「やばい」だけで済んだ。
「いやだ」とか「やめたい」とかそういう気持ちはなかった。だから向こうも大丈夫だ。

さあ、助けてやる。お前は俺のようなもので、放ってなんかいられるか。
一歩、また一歩と、今にも張り裂けそうな緊張感と疲労の中、俺は倉庫の扉を開いた。


ギイィィィ―。
古く、鈍い音だ。相当前から放置されていたのだろう。
しかし、中は改造を施され、いかにもな雰囲気をあたりから発していた。
中では犯人グループと思われる集団2、3人程度が女子高生を囲んで酒を飲んでいた。
招かざる客を見るまでは、そのような騒ぎだったのだろう。

「あ?なんだてめえ?」
グループの中でも一際大きいガラの悪そうな青年が俺のことを睨みつけた。
やばい―。この雰囲気と放つオーラはまさしく犯罪者だ。
そんじょそこらの不良とは格が違う。間違っても高校生が勝てる相手ではない。
「間違えて入ってきた・・・そんな目はしてねえなぁ、お前。」
いよいよ言い訳を適当にして尻尾を巻いて逃げ帰ることも出来なくなった。
もとより、そんな気はさらさらないが。
「ここに俺の知り合いが居る。そいつに会いに来た。」
声は震えたが、体は震えなかった。睨み返すように相手の目を見て話す。
「ほう。おい、誰かこいつの知り合いはいるか?」
グループ仲間に問いを投げかける。他仲間はニタニタしながら首を横に振った。
「どうやら、あんたの知り合いは居ないみたいだが?帰るなら、帰れ」
「違う。あんた達のさらった相手だよ。俺はそいつの知り合いだ。」

瞬間、雰囲気が変わった。
なんというか、今までは酒を飲んでいたガラの悪い青年を推していたが
今は犯罪者のオーラを前面プッシュしている。危険だ。

「なぜ知っている?」
威圧的で威嚇的で、圧力と恐怖が混ざった口調。妖怪などの不可思議な存在より
こういう身近な怖さが一番怖い。 少なからず俺はそう思っている。
「てめえは適当に言ってるとは思えねえ。確信がある顔をしている。 だが、時間はほぼ経っていないぜ?」
それは、 そうだ。
疑問を持つというか、違和感がある。向こうにとっては攫った時も周りに誰も居なかっただろうし、
何より攫うのを見られていたとしても、ここの居場所がわかるはずがないのだ。 たとえ警察でも。
「もう一度聞くぜ? なぜ知っている?」
先程とは悪意がいくらか減った、単純な疑問である。
普通の人ならそう考える。まあこいつらは犯罪者だから普通とはちょっと外れているが。
とにかく、異常者である俺とは感覚も世界も捉え方も精神も違う。だからこそ、言ってやった。

「俺、超能力者なんだ。  だから居場所がわかった。」
これで「ああそうですか」と答える人間は俺の知る限り居ない。できれば居てほしくない。
「舐めてんじゃねええぞクソガキがああああぁぁぁあ!!!」
そう。これ。これこれ。この反応だ。これが普通の反応だ。だが、ここからどんな異常行為に出るかわからない。
「てめえがよぉ?言ってんのはこの小娘のことだろう?あぁ?」
近くのイスで座らされて、気絶していたのか、反応が無い。
犯人はそのままチアキを自分の身体に寄せると首元に刃物を突きつけた。
「ほら、こいつだろ?こいつ?彼女か何かか?甘酸っぱいねえ?」
やばい―。これはやばい。下手したらこの場で命がなくなるかもしれない。

多分アイツが死ぬと 俺も、死ぬ。
人間が生命活動を停止されるのはショック死が主だ。人間が死ぬ痛みを受信したりしたら
人間である俺が生きられるはずがない。喉元を斬られたりしたらその痛みや恐怖が全部俺にも伝わるだろう。
だが、そんな疑問はどうでもよかった。ただ一つ、こいつらに訂正したいことがある。

「てめえもそんなこと言うのか・・・!」
奇妙な笑い顔だった犯人が表情を崩す。素直に、どういうことだと疑問を持った顔つきである。
「そいつはただの赤の他人だよ。俺にとっちゃクラスメイトでしかならねえ。」
クラスの連中に、学校の連中に、町の皆様に言いたいことを、全て詰め込んだ。
「彼女だとか、義理の妹だとか、そんなのじゃねえんだ。ただの、スーパーで知り合った他人だよ。
 だが、こいつは何かと俺とそっくりで、何かと俺と同じことを考えて、同じことをやってやがる!」
犯人も手を出す気配は見えない。他連中も興味有り気に見つめている。
「放っておけねえんだ!自分を、自分と似ているコイツを放ってなんかられないんだ!
 俺がもし同じ状況だったら俺はイヤだ!だからコイツも嫌なはずだ!だから、助けに来た!」
ただ、ただただありのままを、自分の今やっていることを全てぶちまけた。
当然そんなことを突然言われてもなんのことだか理解してくれるとは思っていない。

「言いたいことはそれだけか?」
あまりにも冷たい声と目で、犯人はこちらを見据えた。
「じゃあ、死ね。」
チャキッと刃物をチアキの喉元から遠ざけると俺に向けて構えた。
わざわざ人質から刃物を遠ざけ、視線も気配も威圧も全て俺に向けている。
そりゃそうだ、気絶した人質を気にかける必要はないのだろう。 だが、


「バーカ」
「バーカ」

気絶をしていた振りをしていたチアキが、刃物を持った右腕に思い切り蹴りを入れた。
不意をつかれ、もろに蹴りを受ける。腕はしびれ、刃物を床に落とした。
カランコロンと乾いた音が室内に響き渡る。
そして、俺はなりふり構わず突進した。何も考えず突進した。
犯人が怯んでいる間に。犯人仲間が理解できていない内に。蹴りを入れたのと同時に。
「う・・・ぐはぁ・・・」
綺麗なボディーブローが無防備な腹に決まった。
致命傷ではない、気絶もしない。ただ苦しくなるだけの、高校生の度胸の無い一撃である。
一発ぶん殴った後は全力で来た道を戻った。恐怖を糧とし全力のゲージをつき破る。




そりゃそうだ。 アイツのことはなんでもわかるのだから、アイツが気絶したフリをしていたことぐらい
最初のうちからわかっていた。そして、アイツが蹴りを入れるとか、蹴りを入れるタイミングとかもわかっていた。
わかっているんだったら、わかりやすく動けばいい。向こうも勝手に動くのだから。
逃げるときも、とにかく自分の安全だけを考えた。
女子を守りながら逃げていたら捕まって殺される。全力で、細い道や人様の家の庭を駆け回った。
だって何もしなくてもアイツは俺の隣で並行しているのだ。何を心配する必要がある。
あいつら犯人は隣町の奴らだ。しばらくは出会うまい。自宅付近で攫われたとは言え、どこが自宅かなんてあいつらは把握していないだろう。

まだ引っ越して間もない。知らない道だ。知らない町の知らない道。
すっかり日の落ちた暗い街中を、容姿の似た二人の男女が全力で並行する。
その中で、ただ少し知っている道に出た。

近くには駅があり、スーパーマーケットがでかでかと突っ立っている。
知っている道に出た。相当距離も稼いだ。
「はぁ、はぁ、ぜぇ、ぜぇ。」
「はぁ、ひぃ、ふぅ、へぇ」
達成感と恐怖だけを感じて逃げていたが、少し落ち着くと身体のあちこちが痛い。
また肉体の限界を超えていたのかもしれない。朝だけでなく、夜でも人間は出来るらしい。
大分日も暗くなっている。登校用のカバンも、ちゃっかり持ったままだ。
もし、このまま家に帰ろうとしても、犯人グループが待ち伏せしている可能性もある。
その内警察にでも連絡をしておこう。それはその内でいいが、今日、今危険な目にわざわざ会いに行きたくはない。
わざわざ提案する必要も、話し合う必要も無い。同じことを考えているのだから。

駅の近くにある公園。
だれも居ない公園は静寂で包まれており、不思議と神秘的だ。
そのベンチに、二人で座った。 季節のわりに少し寒い。
「ねえ」
「なあ」
話をしようとしてもこれだ。
「なんだよ」
「なによ」

「そっちから先にはなせよ」
「そっちから先に話しなさいよ」
ふ、ふふふ。
なぜだかとても面白くなって、思わず笑った。
二人でゲラゲラと、笑った。誰も居ない公園で、静寂は消え、穏やかな喧騒が生まれる。

「ねえ」
不意を付かれた。珍しく意見も被らず、向こうから問いかけがきた。
普段とは違う、それはそうか。俺はこんな気持ちで問いかけたことはないだろう。
やわらかな、弾むような声色だ。


「ありがと。」
夜空を背景に、女子高生がにっこりと微笑んだ。
月明かりでうっすらとその白い肌が浮かび上がり、神秘的な公園と相まってとても、
この世の言葉では表せない美しさがそこにはあった。



すると、笑顔がしだいに歪み、目元が潤んでいる。
そのまま俺に抱きついてきて、抱きしめて、
「ありがとう、ありがとう・・・」
とボロボロ大粒の涙を流した。今女子に抱きつかれている?と邪念が生まれたが
死ぬかもしれない一大事だったのだ。感情が爆発して制御しきれていないのだろう。
表情も声も崩し、おもちゃを買ってもらえなかった子供のように、ただただ泣き続けた。
そこにさっきの美しさはなく、俺のような部分も見えず、その姿は女の子だった。
その身体が震えるのが伝わってきたり、鼓動の早さが伝わってきたり、

なんだよそれ。反則じゃないか。
女子にそんなことを言われて、そんなことをされて

恋に落ちない奴がどこに居るんだ。



夜が明けた。
家に帰ろうにも怖くて帰れず、どうしようかどうしようか悩んでいたら朝になっていた。
ここから学校までの距離はそう遠くない。時計もあるから時間もわかるし、公園というのを舐めていたが
中々やれるではないか。不良が溜まったり、税金を払ってまで作る意味が良くわかった。

さて、学校の登校時間。今日は俺が前を歩く日。
コイツは昨日の出来事があったのに普段と変わらない表情で、俺の少し後ろをついて来ている。
正直、俺は今どきどきしている。相当どきどきしている。俺がどきどきしているのだから
後ろのコイツもどきどきしているんじゃないかと思うとよりいっそうどきどきしている。
お互い考えていることがわかるというのは言われなくても痛感している。なのに、コイツに今の俺の心をバレない
ようにしているし、アイツが何を考えているのかも今の俺には理解できていない。
このまま走って学校に行ってやろうと思ったが、それはそれで後ろのコイツが心配で放っておけない。
そんなこんなでどきどきもやもやした気持ちのまま登校を続ける。

キーンコーンカーンコーン―。
「はーい皆おはよう。休みは居ないな はいじゃあ朝のHR終了。」
今日は12秒で終わった。
俺は今もどきどきしている。一方的な片思いなのだが、片思いをしている俺と同じ意思疎通をしているあいつは何を思っているのだろう。
多分顔が真っ赤だ。多分頭から湯気が出てるんじゃないかと思う。

「ねえ、」
そう、ごちゃごちゃしていると、またも不意に話しかけられた。
昨日今日と意見が被らないなんて珍しい。
と、そんなことも思えず、心臓が跳ね上がった。

「全部、バレてるから。」

恥ずかしさで焼け死にそうになった。やはり、やはりそうなのか、アイツにはバレてしまうのか。
どきどきして、口から心臓どころか色々な臓器が出てきそうなまま、俺は問いかけた。

「なあ」
「ねえ」
被った。このタイミングで。心臓や脈やらすべて動きがトランザムしている。

「・・・どうぞ。」
「ど」まで言いかけていたが、心臓と一緒に飲み込み、譲ってくれたのだからありがたく頂戴する。

「お前は・・・俺のこと好きか?」
どきどきバクバクしながら聞いてみた。
我ながら混乱してるとはいえ酷い質問だ。さらに顔が赤くなった。   はず。

だが、目の前のコイツもみるみる内に顔が真っ赤になっている。多分湯気も出てる。目もぐるぐるしている。
俺、こんな表情だったのかもしれない。とにかく、なんか可愛い。
「・・・ぁ、ぅ・・・ぁ・・・」
なんだかブツブツぼそぼそ言っている。顔を真っ赤にして、下を見つめて恥ずかしがっている姿は
実に女の子らしくて、俺なんかとはぜんぜん違って、とても可愛い。
と、いうかこれは俺じゃなくても、多分誰が見てもそうだろう。
もしかしたら俺もそうだったかもしれない。だからアイツは平然と言えたのだ。

「大丈夫だよ。」
やさしい口調で、こっそりと呟いた。
言ってやろうか。言ってやろう。
同じ気持ちで、同じ態度で、同じ口調で、同じ言葉を言ってやろう。


「全部、バレてるから。」


言った途端俺もアイツも顔を真っ赤にして同時に机につっ伏した。
「おお、ついにか」「式場準備をしておこう」「いいなあ、幸せだなあ」

ほらみろ、俺じゃなくてもバレている。
クラスの連中全員についにカップル成立だと騒がれる。

違う。コレは、お互いがお互い片思いをし合っているだけだ。
だが、コイツが可愛いと思ったのも事実だし、ぶっちゃけ好きになった。
明日明後日の未来のコイツとの会話が想像できず、クラスの奴らからいじられて、
それで気まずいのに離れられなくて、鈴木がやたらと絡んでくるに違いない・・・

「うがあああ!」
「うきゃああ!」

同時に立ち上がり、誰がみても応援したくなるカップルは
クラスの中心で、愛を叫ぶのではなく、ただ普通に叫んだ。


「出会い」というのが結局「偶然」なのか「必然」なのかはわからなかった。
だが、どちらでもない気がした。偶然でも、必然でも、・・・運命でもない。
出会いというのは・・・ なんだかはわからない。
だが、人の思いは重なっていても面白くない。
多少のズレがあるから喧嘩をし、仲直りをし、そして関係は結束するのだろう。
実はまったく同じだと思っていたアイツと俺は対極の関係に居たのかもしれない。
運命の神が、最初からこうなると想定していたのなら、俺は神に結局遊ばれただけだったかもしれない。

だが運命の神よ、ありがとう。俺は今の生活が最高に楽しい。



:あとがき:
色々な思惑と陰謀が渦を巻く中、この物語ができあがりました。
最初はマジで罰ゲームだったのですが途中から楽しくなってきてノリノリで仕上げました。
お話自体はラブラブの学園物がやりたかった(というかみたかった)ので適当にやりました。
今まで読んだラノベのイメージを全開に膨らませて、それっぽく、それっぽくを書いてみました。
キャラクターはやけに少なめですがあまり多くても扱いに困るかなということで、
主人公とヒロインと悪者と鈴木と副委員長と先生ぐらいにしました。

以下キャラ設定
笹原千秋:性別男、身長167cmぐらい、血液型AB型 ショートヘア 
転校生。高校1年生。父親が社長、母親が社長秘書のおぼっちゃま家庭に生まれる。
自分が「普通の暮らしをしたい」と言うより先に両親から「普通の暮らしをしろ」と普通の暮らしをする。
趣味特技は料理。

笠原千秋:性別女、身長167cmぐらい、血液型AB型 ショートヘア。
転校生。高校1年生。「笹原千秋」の前に突然現れた容姿も性格もそっくりな女子。
大体できることも同じで好きなものや嫌いなものも共通。
最初はかぼちゃで手を重ねるシーンとか入れる。(なぜかぼちゃ?)

鈴木:性別男、身長172ぐらい、血液型B型 眼鏡。
高校一年生クラス委員長。うざい。
二人にちょっかいを出しつつアドバイスや二人の関係を楽しむ眼鏡。
副委員長とは幼馴染で常時仲良し。眼鏡をクイクイするクセとか。

町田:性別女、身長168ぐらい 血液型O型 
高校1年生クラス副委員長。鈴木とは別で空気が読めないハイテンション天然。
鈴木の間や途中で話を割り込んで解決させたりすれば面白いかも

悪者:性別男、3~5人ぐらいか。リーダーは身長大き目。金髪バックにピアスのイメージ。
無理矢理話をまとめるために拉致かなんかさせる。

山村先生:性別女、身長176ぐらい 血液型A型 眼鏡ポニーテール。
27歳。独身。 面倒なことは面倒なので適当に全てを流す人。
タバコを吸うのが好き。「気軽に死ねとか言うんじゃない!死ね!」とか言わせたい。

↑書く前に作っておいた設定資料兼キャラ紹介。
本編中ほとんど出てない先生に名前とか設定があったり副委員長にも名前がありました。出てないけど。
一応名前がなぜ「チアキ」なのかというと、男でも女でも違和感の無い名前がそれだったからです まる
ご要望とか「続けてみてよ!」とか「絵描いてみたよ!」とかあったら(ないだろうけど)
(むしろ無いほうがいいけど)メールにて送信してください。
(無いほうがいいけど)もし来たら喜びの余り発狂します。

冴えない小説とグダグダなあとがきまで、ここまで見てくださってありがとうございました。
【2011/05/20 00:04】 | かきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |
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七色ヘヴン!


七色ヘヴンが・・・!息を・・・吹き返した・・・!

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ググれ!

俺について

ルルビイ

Author:ルルビイ
ポケモンを中心に適当な話題を見つけては愚痴る変な所です。
よく言われるのが「8割気に食わなくて2割同感」そんな感じです。
貧乳ロリ大歓迎。最近メガネと鎖骨と人外も好きです。
絵も描いてます。目標は「独特な画風で表情はエロい」
動画も上げてます。目標は「コメント20個」
誕生日は8/28です。「はにわの日」と覚えると便利です。なにに?
名乗る名前は「ルルビイ」ですが、ランダムマッチでは「サテン」
バトレボでは「リコピン」たまに「ハツクロ」と名乗ったりもします。
基本的に「ルルビイ」でOK。むしろ正式名称というか
なんでこんなに増えちゃったんだろう。反省。
最後に一つ、
イカ娘はワシが育てた。

激しく支援
G-3様

こちら

ごめんね、このバナーはポケダンのなんだけど、俺はポケダン限定じゃないんだ((



色々おめでとう!


また、性的欲心を弄ぶ淫らなサイトへのコメントをオール遮断するため
様々な言葉を禁止しているため、その部分ご注意くださいませ

ご要望があったのでメアド載せときます。
「nanamathi★yahoo.co.jp」
(★→@) で無事届くはずです。「h」が入ってるので注意。
別にえっちなわけではありません。被りました。それだけです。

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